世界進出する内科医

公私ともに世界に出ていきたい内科医のブログ。飛行機のレポートから渡航医学まで海外進出に関連のある話題をつづります。

渡航医学まとめ ポリオ

ポリオと聞いてもどんな病気かぴんと来ない方も多数おられると思います。それもそのはずで、1980年を最後に日本では一例も発生していないのです。それ以前も症例自体は非常に少なかったので、よほど年配の医師でないと診たことがありません。しかし渡航に関連するワクチンとしては結構重要です。

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(病気の概要)

 ポリオは手足口病の原因ウイルスとしておなじみの、エコーウイルス、コクサッキーウイルスと同じくエンテロウイルス属で、1型、2型、3型の3種類に分かれており、消毒方法としてアルコールは無効、熱・塩素・紫外線が有効とされます。ポリオは経口で体内に侵入し、小腸のリンパ節で増殖して血液中に入ります。そのあと、脊髄の運動を司る前角細胞に取り付いて、運動麻痺を起します。便中には数週間の間ウイルスが排出されるため、それが他者に感染を引き起こします。

 感染者の90~95%は症状がでないままで終わります(不顕性感染です)。約5%で症状が出現し、頭痛、悪心嘔吐、咽疼痛、発熱などの風邪症状が起こり、そのまま治ります(不全型)。1~2%では上記の症状に引き続き髄膜炎を起こします(非麻痺型)。

典型的なポリオの麻痺症状を呈するのは感染者のわずか0.1-2%程度とされています。この場合、6-20日間の潜伏期をおいて、上述の前駆症状が1-10日間継続した後、手足のランダムな麻痺が生じ、しかもその麻痺はだらりと力が抜けるタイプの麻痺です。時には前駆症状なく麻痺が出現することがあり、延髄からでる脳神経の麻痺が起きると飲み込みができなかったり、呼吸ができなくなることもあります。発症後12か月麻痺が残る場合は回復は難しく、小児で2-5%・成人で15-30%の麻痺の後遺症が残ります。

(ポリオワクチンの歴史)

1950年代後半には年間2000人以上のポリオの国内発生があり、1960年には北海道を中心に流行し、年間発生数は5600人を超えました。当時の母親たちの不安は頂点に達しており、日本全国でのポリオワクチンを要求する運動が起きました。

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1953年から不活化ポリオワクチン(Inactivated polio vaccine: IPV)の開発が行われていましたが、国内で必要なワクチンをまかないきれず、米国からの輸入品と国産を混ぜて使う体制になっていました。これはいわゆる ソークワクチン と言われるものでした。しかし接種希望者がワクチンに比して圧倒的に多く、とても全員に接種はできませんでした。

1962年にもやはり春先から流行が始まりました。NHKや厚生省の協力で、日々の患者発生数が逐一報道されると社会の関心は高まり、かねてから厚生省内で期待されていた生ポリオワクチン(Oral polio vaccine: OPV)の輸入の計画が実施されることとなった。もちろん日本未承認ワクチンであるので、当時の厚生大臣である古井喜実大臣の政治的判断として最終的に輸入され、流行が激しかった九州の小児に接種されていった。

その結果数年で劇的な効果を表し、年間のポリオ発生数は100以下まで減ったわけです。ここで、日本はOPVに対する信仰に近い扱いを始めるようになったわけです。国産IPVについてもほぼ無かったことになりました。

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1980年から患者は発生していませんが、ワクチンに含まれるウイルスに由来するポリオ麻痺(Vaccine associated paralytic poliomyelitis: VAPP)の患者は発生し続けました。発生頻度は440万人に一人程度とされています。年間5000人も発生している間は、440万分の1のVAPPは埋もれていましたが、患者が0になるとVAPPはものすごく目立つわけです。

そこで、アメリカでは2000年ごろにIPVに移行しました。当然生ワクチンではないのでVAPPは起こりません。下にしますのは米国のデータですが、きれいにVAPP症例は無くなりました。

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日本も遅れること12年、2012年に全面的にOPVはIPVに入れかわりました。これで日本もVAPPとはおさらばできるはずです。

 

(ポリオの流行が認められる地域)

少し古い本やサイトを見るとインドではポリオが流行していることになっていますが、2011年から患者が発生しておらず、もうインドからeradicateされた状態と判断されています。

http://www.polioeradication.org/tabid/488/iid/347/Default.aspx

 

現在ポリオ患者が発生しているのはパキスタンアフガニスタン、ナイジェリアです。黄色の地域はきちんと確認されたポリオ症例ではないが、麻痺症例が出ている地域です。ナイジェリアはアフリカで一番人口が多いので、eradicationは大変でしょう。

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パキスタンは今eradicationに躍起になっており、前年比70%減という喜ばしいニュースも出ています。

www.bbc.com

なお、パキスタンはかなりポリオeradicationに本腰を入れており、ポリオワクチンを接種していないパキスタン滞在者(ただし4週間未満の滞在を除く)を国内に出さないという政策をとっており、これは日本人旅行者やビジネスマンにも適応されます。詳細はリンク先を見ていただくとして、ざっくりまとまると以下の通りです。

  1. パキスタン滞在期間が4週間未満の場合は、ポリオワクチン接種証明書は不要
  2. パキスタン滞在期間が4週間以上なら旅行者を含め、ポリオワクチン接種及び接種証明書の取得が必要。接種証明書は渡航前にトラベルクリニックでとっておきましょう
  3. ワクチンの種類はOPVでもIPVでも適切に接種されていればOKです。
  4. 最終ワクチン接種から1年以上経過すると接種証明書は無効になります。
  5. パキスタン国内で接種することも可能ですが、空港では接種できませんので、出国前にパキスタン国内の病院で接種し、証明書をもらう必要があります。

www2.anzen.mofa.go.jp

 (大人のポリオワクチン接種方法)

ポリオの流行がみられる地域に渡航するならポリオのワクチンを打ってから行くことが推奨されます。が、多くの成人はOPVを2回内服しています。現在はIPVしかありません。組み合わせて使用することになります。

アメリカの予防接種の指針であるPink Bookには以下のように書いてあります。

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日本で長らく行われていたOPV2回接種は不十分な接種歴に該当します(正しくは3回接種です)。したがって、1回IPVを追加すれば良いということになります。通常はこのOPV2回+IPV1回で生涯OKなのですが、パキスタンに行くときは1回追加してから行かないと出国させてもらえないということになりますので注意が必要です。

 

 

 

Turkish Airlines のStatus match成功

立場的にはMERSの脅威が迫っている中、ステータスマッチなどしている場合ではないのですが、トライしてみました。

Star alliance贔屓の割に、ANAのsuper flyer cardは持っていません。実はそこまでの搭乗頻度ではないのです。2012年はANAのBronzになったものの翌年には陥落し、取得も維持も楽なFFPを探したところ、Aegean airlinesのMiles & Bonusに流れ着きました。羽田空港からFrankfurtまでのビジネスクラスは記事にしましたが、そのワンフライト分加算したところ、なんの間違いか基本マイルの400%程加算され、いきなりGoldに昇格してしまいました。

帰りのSWISSの搭乗分は電話してもメールしてもダメで、最後まで加算されなかったので、ずるをしてゴールドになったのではありません。


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Aegean airlinesは2013年当時、20,000マイル稼げばすぐにGoldになり、Star alliance goldがもらえました。はっきりしたretainのcriteriaがなく、万年Star alliance goldを維持できるという驚くべきFFPでした。

 

しかし、世界中からStar allianceのstatusだけが目当ての人が殺到したらしく、昨年はっきりしたretainのcriteriaが発表されました。

Aegean airlinesでの4 sectorを混ぜれば12,000マイル/年、Aegean抜きなら24,000マイル/年獲得しないとシルバーに陥落するというものでした。

 

ITM-HNDANAのプレミアムクラスに乗れば560マイルもらえますが、それだけだと多分8,000マイルがせきのやま。東南アジア一往復で10,000マイル程度となり、6,000マイルほど不足です。mile purchaseの制度もできるようですが、いつまで経っても発表されませんし、ギリシア自体がなにせユーロ離脱とか言っている時点で、この先どうなるかもわかりません。

 

ということで、ギリシアと仲が悪く、おなじstar allianceからも容赦なく客を引き抜くTurkish airlinesに、status matchを申し込みました。

 

こんにちは。日本から来ました。実は私はaegean airlinesの上級会員です。でもaegeanはご存知のとおり、未来永劫日本には飛んできませんし、一方で貴社の路線網は広くてとても便利です。またサービスも良いとネットで読みました。ヨーロッパに行くこともありますが、乗り継ぐならイスタンブールにしたいです。ぜひEliteにマッチしてください。シンシアリー

 

というメールを送りました。

 

同時に昨年の搭乗履歴とaegeanのゴールドの写真をpdfにして送りました。

昨年の搭乗履歴といえばNH国内線を10回くらいとNHヨーロッパ線をCクラスで2回だけです。

 

大体の日本人は最速のメールを入れつつ、ひと月くらいmatchまでかかっていたようなので気長に待っていたのですが、3時間後にはeliteにしましたというメールが来ました。ログインすると確かに金色になってました。これで二年間はTKゴールド、つまり、Star alliance goldが続けられるわけですね。


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なぜそんなにレスポンスが早いのかは不明ですがありがたく利用させていただきます。

 

ついこの間Qantasのゴールド目指す決意をしたばかりですが、気前よくEliteをくれたトルコ航空に愛着が湧いてきました。

One worldはCXやAYやQRなど好きな航空会社が揃っているけれど、肝心なJLが苦手な私ですから、このまままたStar allianceに再度寝返るかもしれません。節操がありませんね。我ながらどうなることやら……

渡航医学まとめ MERS 2回目

この情報は古くなってきていますので、最新の情報の入手をお願い致します。
厚生労働省のMERSサイト
WHOのMERSサイト
2015.06.16追記

MERSの話題を取り上げ始めてから、本ブログのアクセスが増え、関心の高さを痛感しました。私も疑い例があれば対応する立場のため、追加で調べたこともありますので、ここでまとめておきます。

①MERSの韓国における現状まとめ
あまり詳しい状況がわかりませんが、とりあえず、厚生労働省からの情報では以下の通り。

INDEX CASEは、4月下旬から、5/11まで中東に仕事で滞在。無症状で入国。
A病院に5/12-15通院、B病院に15-17入院、C病院に5/18-20入院、D病院に5/21-入院。

5/19に妻感染し発症。
その後、B病院入院患者でINDEX CASEと接触のあった9人が感染。院内感染したB病院の9人の家族が5人感染。
また、A病院のスタッフ、C病院のスタッフが感染しています。

その後も患者数は拡大しており、INDEX CASEと接触のない患者、つまり3次感染も出ている模様です。

②感染力は強いのか?
MERS-coVはそんなに感染力が強いとは認識されていませんでした。しかし、今回の韓国のケースではINDEX CASEは14人の人に病気を感染させており、一人が他の人に伝染させる数として14というのは大きな値です。つまり、これまで考えられてきたり感染力が強いのかもしれません。ただし、ウイルスが変異したなど性急な結論を出してはいけません。人口密度の高い東アジアで、しかも総室の病棟です。また韓国は日本に比べて患者一人あたりの看護師は少なく、感染対策の知識がない家族が身の回りの世話をすることが多いのです。患者のおむつを交換したりするのも家族だったりします。感染対策を知らない家族が患者の湿性生体物質に濃厚暴露するという状況は、感染対策の破綻を容易に来まします。日本では現在家族がこのような事をすることは稀です。基本的にプロの看護師さんがやっています。これらの要因で再生産率、すなわち一人の患者が新たに感染させる人の数はより低くなるでしょう。

③-1我々はどうすべきなのか? 一般人として……
検疫所からは次のようなポスターが出ています。
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MERSが疑われる患者と……云々と書いておりますが、それがわかれば苦労はしないわけです。結局は流行している都市の近辺で病院や病人と接触があったらグレーと判定するということになるようにも思います。これらの条件に該当して、すでに発熱している場合は、検疫所が診察(!?)することになっているようです。つまり、14日以内に韓国滞在があり、日本入国時に発熱していたらMERS疑いとして入院となるようです。
また、仮に入国時に発熱がなくても14日間は検疫所からの健康監視が入り、発熱したら検疫所に連絡、その後指定された病院に受診という形になるようです。

しかし、ご存知のとおり、検疫ブースでパスポートの確認はありません。きちんと滞在歴を検疫官に申告することが大事でしょう。このような状況なので、水際では食い止めきれないかもしれません。また上のようなポスターは見落とされがちです。

咳が出ているときはマスクを着用し、マスクがなくてもハンカチやちり紙で口を覆い、その後手を消毒しましょう。CDCが作った咳エチケットポスターです。このブログらしく英語版をそのまま貼り付けます。

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次のロイターの記事を読むと、INDEX CASE周囲で咳エチケットが破綻していたことがよくわかります。

③-2我々はどうすべきなのでしょう? 医療関係者として
MERS流行地域から帰国後に体調不良でふらりと病院に受診することはあり得ます。現にエボラウイルス病疑い患者が開業医を受診したということも記憶に新しいところです。海外渡航歴があれば正直に話すことが大切です。医療関係者はそれを聞き出さなければいけません。また、患者さんに咳エチケットをしてもらうことも重要です。人に咳エチケットを指導できるよう、必要物品をすぐ入手できるようにすべきです。
最悪のケースとしては、健康観察中の人が急に呼吸状態が悪化し家から近隣病院に意識朦朧で搬送される場合です。本人から渡航歴は聞けませんね。今の時期、謎の重症呼吸不全はMERSの可能性があると思ってサージカルマスク、手袋、ゴーグルで対応すべきでしょう。挿管するならN95も適切に着用する必要があります。

④韓国旅行は中止すべきか?
韓国全土で流行ってはいませんが、西海岸の広い範囲で患者が出ていますので、不要不急なら延期してもいいように個人的には思います。
現在韓国のどこで患者が出ているか書かれています。韓国全土で出ているわけで入りません。しかし韓国旅行するなら西海岸に行くことが多いはずなので、旅行の閾値は上げるべきでしょう。
このブログの読者ならマイル修行の方もいるかもしれませんし、安いビジネスクラスを求めて韓国トランジットという方もいそうです。しかし、今でなくても良いかもしれません。

⑤本当に死亡率は40%あるのか?
MERSには、感染しても症状が出ない不顕性感染があります。頻度はあまり明らかではありませんが、中東におけるMERS発症者のほとんどが感染経路不明ですので、不顕性感染者から他社への感染が拡大していることも考えられます。一般に不顕性感染が多い疾患の死亡率の計算は困難です。なぜなら、感染した人が何人かわからないからです。
また、MERSには軽い風邪程度で終わる症例もあることがわかっており、こういう人たちは病院にすら行かないでしょう。つまり、入院を要するくらいの重症に運悪く陥った人たちの中では40%死亡するが、軽症や無症状者がもっとたくさんいるので、死亡率は40%よりも大幅に低いと考えるべきでしょう。

渡航医学まとめ MERS


この情報は古くなってきていますので、最新の情報の入手をお願い致します。
厚生労働省のMERSサイト
WHOのMERSサイト
2015.06.16追記


韓国でMERSという新しい感染症アウトブレイクの報告があり、中国に飛び火しています。渡航医学まとめとして、WHO(世界保健機関)のまとめをもとに要約します。


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MERSは2012年にサウジアラビアで初めて同定された新しいコロナウイルス感染症で、2003年頃に香港やカナダでアウトブレイクしたSARSの類縁疾患です。MERSは呼吸器疾患を引き起こします。症状は風邪のような軽症のものもありますし、人工呼吸器管理を要する重症まではばひろい病態を起こします。 典型的なMERSの症状は発熱、咳、呼吸困難で、レントゲンでは肺炎がよくみられます。ただし必ず肺炎症状を引き起こすとは限らず、下痢などの消化器症状が前面に立つこともあります。 報告されている死亡率は約36%。ただし、病院に来ようとも思わないくらいの軽症患者もいるので、死者に対する分母は大きくなり、本当の死亡率はもっと低いと思われます。 MERSはほとんどヒト→ヒト感染でしたが、ラクダからヒトに感染した事例もあります。現時点でラクダのウイルス伝染における役割は不明です。 ウイルスはサージカルマスク無しで濃密なケアをするなどしない限りはそう簡単にヒトーヒト感染は起しません。

MERS感染の臨床症状は不顕性感染や風邪のような軽症のものもあひますが、重篤な呼吸器症状によって死亡する症例もあり多岐にわたります。典型的なMERSの臨床症状は発熱、咳、呼吸困難です。肺炎はよくみられる症状ですが、必発ではありません。 胃腸症状は下痢が多いとされています。重症の場合は人工呼吸器管理やICU管理を要します。高齢者、免疫不全者、癌、慢性呼吸器疾患、糖尿病の存在は重症化しやすいとされます。 

MERSは本来動物由来ウイルスで動物からヒトに感染することがあります。かつてはコウモリ由来で、現在はラクダが自然宿主と思われます。

動物からの伝播:動物からヒトへの伝播ルートは、ラクダがメインであろうと考えられます。エジプト、オマーンカタールサウジアラビアでのラクダから分離されたMERSウイルスの種はヒトと同一であったと報告されています。

ヒトーヒトの伝播:感染者に対して防護(サージカルマスク程度の飛沫予防策)をせずに濃厚なコンタクトを取った場合、ウイルスはヒトーヒト感染を起こす可能性があります。医療機関で院内感染としてのアウトブレイクした事例があり、飛沫予防策や咳エチケットが破綻している場合にはリスクが高いので、咳がある場合には患者にマスク着用を医療者は指示すべきであると考えられます。今のところ、連続的に感染が連鎖したとの報告は認められません。

ウイルスはサウジアラビアをはじめとしてアラビア半島中に認められています。いくつかのケースは中東の外に伝播したと報告されています。これらは、中東で感染した後に航空機で遠方に移動した症例であり、二次感染は限定された範囲でのみ認められています(これまでは……です)。

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ワクチンは開発されていません。治療は対症療法であり、 一般的な予防策はラクダやその他の動物がいる地域、マーケットなどを訪問した人は動物に触れる前後に手洗いをし、病気の動物に接近しないようにすることです。動物由来の製品を消費する際は、適切に調理され、消毒されたものにすべきでしょう。

ウイルスの伝播の多くは、患者から医療スタッフへ、あるいは患者間で院内感染として発生していました。しかし、特徴的な症状は乏しく診断を臨床的に行うのは可能ではないので、入院から診断まで日数を要することもあります。ヨーロッパに輸入された症例でも診断まで一週間以上要した症例もあります。

 MERSを疑ったか、確定した患者に対してケアを行う医療機関では伝播リスクを減らすべく感染対策を行う必要があります。医療提供者は接触、飛沫感染対策に関して教育を受け、訓練しなければならないし、資材も必要です。

なお、現時点ではWHOは旅行の制限は行っていません


 ◆韓国における中東呼吸器症候群(MERS)確定症例について (2015年5月29日現在) 5月20日、韓国でMERSの陽性患者が確認されました。現在の確定患者は7名ですが、重症化患者は今のとこるいません。韓国政府は、初の輸入症例を受けて、家族、医療スタッフ等濃厚接触者に対する外出自粛及び疫学調査を実施しています。MERSは中東とその周辺諸国を中心に、患者が確認されているウイルス性の感染症で、潜伏期間は2~14日程度とされ、主な症状は、発熱、咳、呼吸困難です。下痢などの消化器症状をしかないこともあります。持続的なヒト-ヒト感染は確認されていませんが、患者の家族や患者に関与した二次感染例は多数報告されています。


結論としては、咳エチケットの励行が重要で、呼吸器症状や発熱がある旅行者のスクリーニング方法を強化する必要があります。呼吸器症状のある搭乗客に対して、航空会社は検疫担当部署と共同で、搭乗前に乗り込まないよう阻止することも必要でしょう。搭乗してしまったあとで発覚したら、とりあえずマスクをする指示を出すのが有効でしょう。また入国する際に渡航国や症状のスクリーニングを行い、最も大切なのは、検疫所が責任をもって受診する医療機関に繋ぐことでしょう。これまでの経験では検疫所は発熱患者に「病院に行ってください」だけ伝えて後は放置にはなってしまっていることが多いです。

また、韓国からの飛行機は日本中の地方空港に就航しています。エボラウイルス病が流行した西アフリカからは乗り継ぎのパターンも少なく、東京や福岡などの大都市で疑い例が続きましたが、今回は地方からくるかも知れません。地方空港の検疫体制、地域医療機関との連携は重要です。

往来の多い隣国での出来事であり、しかも検疫の指示を破って中国に飛び火させたことを考えると、日本は検疫体制の強化が必要になるでしょう。それから、ヒトーヒト感染のみならず、動物からの感染も警戒しなければなりません。砂漠でラクダに乗るというレクリエーションも流行っていますが、安全かどうかは以前より怪しくなっていると認識されるでしょう。

今すぐ大騒ぎはしなくて良いが、拡大具合を連日確認する必要があるあるという程度の事象と言えそうです。

NH203 HND FRA Cクラス(772ER)

えらく古いものを記事にして大変申し訳ありませんが、ちょうど787がバッテリーのトラブルで運行停止になっていた頃のHND FRAの夜行便の模様です。787のスタッガードを想定していたのですが、CLUB ANA仕様のビジネスクラス座席でした。ツルツルのアングルライフラット。通称滑り台でした。
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羽田空港国際線ターミナルです。拡張前でしたので、結構な混雑でした。荷物をドロップしてしまったらさっさと出国です。待ち時間0分と快調です。
ビジネスクラスですのでラウンジには入れますが、仕事の仕込みをしているのでお茶だけです。
101番搭乗口から搭乗です。本日の機材はBoeing777-200ERのJA715Aなので、最近はHKG線などで飛んでいる機材です。航続距離が長いという理由だけで787のピンチヒッターをしているのでしょう。座席は5Aのバルクヘッド席です。前がいない代わりに壁ですが、足元の余裕が多いようです。隣は長身のドイツ人ビジネスマンでした。この人は乗ってから降りるまで水とコーヒーしか飲みませんでした。飛行時間12時間以上なんですけどね。

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私の列は東欧径の美人が担当です。どこの人かまではわかりませんでしたが、東欧の人としてはドイツに対していい感情は無いかもしれませんね。プロとして接客はしていましたが。
ウェルカムドリンクは、お猪口にシャンパン??という程度のものでしたので、お茶をもらいました。今から寝る便なのに緑茶で攻めてくるあたり、伝わらなさを感じます。
 
1時10分push back, R/W16Rを一分近く滑走して離陸します。上昇中は旋回を繰り返しつつ相模湾に出てから北に向かいます。この頃にはもう機内は減光されます。
 
かろうじて取れた写真がこれです。

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座席のコントローラーだけ光量があります。手元灯の代わりにもなってます。ユニバーサルコンセントは故障?で動きません。

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USB差込口もなく、寝るしかありません。このシートはライフラットですが、生地がツルツルで、しかも経年しているのでテカリも出ていてまさに滑り台です。真っ平らにしないほうがかえって快適です。
 
8時間寝ました。朝です。現地時間は午前四時頃ですが、エアショーをみて飛び起きます。歴史の授業で登場したポズナニダンツィヒグダニスクの間を飛行しています。興奮です。東南アジアからに行く人が京都を飛ぶと同じように興奮するでしょうか?
食事は和食ですが、朝ごはんとしては量が多すぎるのと、焚きものが多すぎるのと、だし巻きが凍っていたので、あまりいい印象はありません。いや、日本の航空会社としては落第です。

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フランクフルトには30分早着でした。滑走路は忘れました。到着後、税関に向けて気合を入れてましたが、赤レーンにも緑レーンにも人がおらず、緑を素通りでした。


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渡航医学まとめ 日本脳炎

日本脳炎は蚊で感染するウイルス性疾患で、かつては日本を中心とした東アジア~大洋州で多く見られましたが、現在日本では大幅に減っており、主に中国や東南アジア大洋州での発症が多くみられる病気です。海外渡航するにあたっては長期に滞在する場合、とくにワクチン接種が推奨される疾患です。

そして、とても大事なことですが、北海道出身の方は基本的に日本脳炎のワクチンは接種されていません。東南アジアに移住、また日本国内でも西日本に移住される場合は完全に一からの接種が必要です。

 

(サマリー)

現在日本で年間に発生する日本脳炎患者は10人以下ですが、東南アジアを中心に海外では年間数万人発生している疾患で、脳炎の後遺症が残ることもあります。日本では長らく学童期に接種すべき「定期接種」でしたが、2005年にマウス脳由来ワクチンの副反応として急性散在性脳脊髄炎(ADEM)の発生の可能性が指摘されたことから、厚生労働省は積極的に接種を推奨することを差し控えていた時期があります(積極的勧奨差し控え)。その影響で、2011年に新しいワクチンが発売されるまでの間、日本脳炎ワクチンは定期接種でありながら接種が滞ってしまいました。。2011年に乾燥細胞培養日本脳炎ワクチンが発売されたことを期に再度積極的勧奨も再開されましたが、推奨が差し控えられた6年間に接種漏れとなった世代が存在します。この世代を救済する目的で、20歳未満まで定期接種として安価に接種することが可能になるようする制度が整えられています。2012年11月に新しいワクチンでもADEMの発生の可能性があるのではないかと疑われましたが、学術的な因果関係は証明されなかったため、接種は継続されています。

 

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(疫学)

日本脳炎ウイルスはフラビウイルス科に属しており、数年前からアメリカで発症者がみられるウエストナイル脳炎の類縁ウイルスです。豚の体内でウイルスが増幅されることが知られており、豚を吸血したコガタアカイエカ(Culex mosquito)によって媒介され、最終感染動物(宿主)はヒトですので、人からさらにほかの動物への感染は起こりません。当然ヒトーヒト感染も起こりません。ほとんどが症状なく終わってしまいますが(不顕性感染)脳炎を発症するのは1%から0.1%と考えられています。1954年にマウス脳由来のワクチンが市販されたため、日本における日本脳炎患者は激減したという歴史的経緯があります。上述の通り2005年にADEMの副反応が疑われて一時接種が滞ったものの2011年からは新しい細胞培養ワクチンとして再び接種されています。地域的な分布としては九州・中国・四国地方の豚の感染率が高く、患者発生も西日本に偏っています。つまり、養豚が盛んで蚊が発生しやすい場所に患者が多いことになります。2005年以降は小児での発生例も増加傾向であり、同地域で2011年までに6例発生しています。

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国際的には東アジア、東南アジア、インド、ネパール、パキスタン、オーストラリア北部まで分布しています。東アジアでは日本、韓国、中国、台湾で予防接種が導入されており、患者数が減っている状況ですが、それ以外の国では増加傾向です。

日本人が観光でよく訪れる東南アジアが多く含まれるほか、中国大陸の沿岸部、グアムやサイパン、またケアンズなどオーストラリアも流行地域に含まれる点は注意が必要と思われます。

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(抗体保有状況)

2005年にADEM症例が予防接種健康被害救済制度の適応を受けて以来、接種の積極的勧奨が取りやめられました。その結果それ以前は80%以上の接種率であったものが、5%程度まで低下してしまいました。そのため、2005年以降に初回接種を迎えた世代に関しては抗体陽性率が極端に下がっており、2011年に国立感染症研究所が行った血清疫学調査では下のグラフのような状況になっています。中高年の陽性率は年とともに低下していく傾向が見られるのは、過去には抗体をもっていた人たちが年齢とともに徐々に免疫力が落ちてっているのを反映していると考えられています。完全に免疫を持たない感受性者は全人口の20%程度に達すると予測されています。また、この30年以上日本において大規模な日本脳炎の流行は報告されていないことを考えると、20歳程度を境に抗体価が低下するのは日本脳炎ウイルスに暴露されないことによる免疫の低下が原因であると考えられます。

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(マウス脳由来ワクチン)

日本脳炎ウイルスの中山株をマウスの脳内に接種し、ウイルスを増殖させた上でホルマリン処理し不活化したワクチンであり、1954年から日本で使用されてきたものです。日本の症例激減に大きく貢献したワクチンであり、歴史的な役割は大きいワクチンです。接種後にADEMを発症した症例があったのをきっかけに、このワクチンとADEMの関連性が指摘されるようになったため、2005年から積極的勧奨が差し控えられました。ADEMは免疫機構が関与する一過性の脳炎ですが、日本脳炎ワクチン接種後に発症した症例では発症年齢が乳幼児期から思春期まで幅広く、季節も明確ではありませんでした。さらに7割でワクチン以外の何らかの感染症の兆候が見られたことが分かっており、どこまでこのワクチンのせいでADEMが起きたのかは実際のところ不明です。さらに、ワクチンを接種していた時期の日本における小児のADEM発症頻度は小児10万人あたりで0.33人であったのですが、積極的にワクチンを接種しなくなってからも0.34人であり、減少しませんでした。予防接種後副反応報告でも接種者におけるADEM発症頻度は380万回に一人であり、他のワクチンの480万回に一人に対して高いわけではありませんでした。つまり、マウス脳由来ワクチンがADEM発症の原因になったそいう科学的根拠は結局なかったことになるわけです・・。

 

(乾燥細胞培養日本脳炎ワクチン)

とはいえ、ネズミの脳細胞でウイルスを増やしてそれを精製して子供たちに接種するのはあまり良い方法とは言えないわけです。ネズミの脳になんらかの感染性因子が混入しているかもしれません。そのリスクを減らすため、乾燥細胞培養日本脳炎ワクチンというより安全性の高いワクチンが発売されました。アフリカミドリザルの腎臓由来のVero細胞を増殖させ、北京株ウイルスを増殖させ、培養液からウイルスを回収しホルマリンで不活化した上でワクチンに生成したものです。重要なのは、サルの腎臓の細胞サルから取り出して使うのではなく、細胞を無菌的にシャーレで培養してその中でウイルスを増やす作業を行っている点です。チメロサールなどの水銀化合物は含まれていないワクチンであり、マウス脳由来ワクチンに比較してわずかな成分であるにもかかわらず、数百倍、数千倍の抗体価が得られることがわかっています。

 

(大人に接種するにはどうするのか?)

子供のころに合計4回ワクチンを接種していることが確認されている場合は、1回スイカ接種すれば十分であるとされています。一方で、これまで接種して事がないのであればきちんと1年かけて3回接種する必要があります。ただし、1年かかっていては出発に間に合わない可能性が高いので、2回接種して出発してもらい、現地または一時帰国の折に3回目接種してもらうのが良いと考えられます。実際のところ、2回接種すれば抗体価自体は100%陽性になるというデータもあります(ただし、2回で終わると、いつまで抗体が維持されるか分からないという問題があります。)。問題は1回は接種しているが、きちんとしたスケジュールで接種を完遂できていない場合です。この場合成人の接種に関する決まった方法はありません。おそらく2回接種しておくのが良いだろうと渡航医学を専門にする医師は考えているようですが、はっきりしたデータはありません。3回打っても害になるわけではないので、3回接種しておくに越したことはないのでしょう。

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Qantas FFPをステータスのみ狙って使ってみる

国内ではANAを愛用し、その影響で海外に行くときもスターアライアンスに偏っていました。しかし自分の不注意とはいえANAで20万スカイコイン払い戻し不能の憂き目にあい、昨年搭乗したCarhay Pacificの濃密なサービスにつられ、ワンワールドの方にもお近づきになりたいところです。

 

普通なら日本航空の上級会員を目指してJAL Global Club(JGC)をとればいいわけです。最近のJALはステータスマイルもバラマキ傾向なので、取得自体は不可能ではありません。しかも一度JGCになれば以後はカードの年会費で維持できます。しかし「人と違うのがいい」私の習性は、それをゆるしませんでした。

それにJGCの会員というと、過去の栄光が好きな中高年や、行儀悪めの人たちが多いような気がします。必要以上に偉そうだったり、朝から意味もなく不機嫌な感じの人たちですので、周りにJGC様がいるだけで緊張してしまいますし、自分がそこに入るのはあまり気が進まないというのもあります。これはあくまで私の勝手な思い込みですので、本当はそうではないかもしれませんが。

 

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Qantasなら私の海外進出願望をも満足させてくれるような気がしましたので、早速内容を確認してみました。

なお、私はaward mileについては無頓着です。どちらかというと上級会員になれればOKという立場です。具体的にはoneworldのsapphire以上のステータスが簡単に取れればいいという発想ですので、特典航空券に有利なのがQantasかどうかは不明です。Qantasのaward mileはQantas Pointという名前です。少なくてもJALのdomesticを使う限りあまりくれませんので、もし特典航空券がほしいという場合は他社をあたったほうがいいように思います。個人的にはBritish airwaysのExecutive clubなどの方がいいように思います。

 

さて、QantasのFrequent Flyer Programはその名も"Frequent Flyer Program"とそのままです。Qantas FFPと書くことにします。

上級会員をもらうためには飛行距離と搭乗クラスで定義されるStatus Credit(SC)を獲得する必要があります。基本的に上級クラスを異常に優遇するようなSCの分配方法をとっています。特に、短距離の上級クラスに乗ると驚くほどの速さで貯まるようになっています。

例えば、JALの国内線ファーストクラスでHND-ITMを飛べば40SCもらえます。クラスJなら20SC、Full-fare Economyは20SC、Discount Econmyは10SCです。

 

Qantasのサイトには、出発地と到着地、登場クラスを入れるとSCを計算してくれる機能がありますので便利です。

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ちなみに、JAL国内線FirstはBusiness扱いとのことです。FlyerTalkを精読した結果40SCいつも入れてもらっているというオーストラリア人の発言を見つけましたのでまず正しいでしょう。

www.flyertalk.com

 

さらにうれしいことに、Cathay Pacificの東南アジア線にビジネスクラスで乗ると笑いがこみあげてくるぐらいのSCがもらえます。

例えば、昨年Ho Chi Minhに行った時の行程であれば以下のようになります。

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なんと1往復で280SCももらえるようです。

Silverに昇格するのが300SCですから後20SCでOKということです。

近距離、上級クラスを異常に優遇しています。

 

SCをどれだけ稼ぐと上級に上がっていくかについてですが、以下のような感じです。結構緩いように思います。Goldがoneworld sapphireなので、私の場合700SCを目指します。

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また、1回取得したレベルをretainするにはさらに低い基準が設けられています。

東南アジアに1回ビジネスクラスで行って、年間15回くらい東京大阪をクラスJで移動する感じであればゴールドを維持できてしまいます。たまに張り切って国内線ファーストに乗ったりすれば余裕です。

 

最近はどこのFFPも自社優遇の傾向にありますので、「自社便で半分以上のポイントを稼ぐこと」や「年間自社便に4回以上搭乗すること」などの条件が付いている会社が多いです。パッと見たところ、Qantasでは4-eligible segmentのルールは見当たりませんでしたが、Terms and Conditionを見ると、やはりありました。規約20.1.5に書かれています。

きちんとQantas, Qantas link, Jetstar airwaysで4フライトする必要があります。

 

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オーストラリアに用事がない人は使えないのでしょうか??

 

まず考えられるのが、QantasはDXB-LHR路線に就航しているということです。最近はDXBを経由してヨーロッパに行く人も多いですから、EKでDXBからLHRに行く代わりにQFに乗るというのはありでしょう。ただ、日本-DXB-LHRを選択するのは通常DXB乗り継ぎのEKが安いからですね。DXBで会社を乗り換えると高くなってしまって意味がないかもしれません。

二つ目の抜け道として、QantasはJetstar各社を自社グループと認めています。またJetstarを、Jetstar asia, Jetstar Japan, Value air, Jetstar本社と定義されています。つまり、Jetstar Japanの搭乗でもステータス獲得に必要な4 qualifying segmentとしてカウントされるわけです。これはJetstar Asiaでも、オーストラリアのJetstar本社でも同じです。ただし、Vietnamを本拠地にしているJetstar Pacificは残念ながらグループ扱いになっていないようです。

 

つまり、台湾などの近距離旅行にちょっと行くときはJetstar Asiaを使うし、時間があるときはJetstar Japanに乗ってもいい、あるいはオーストラリアと深い縁があるという向きで、oneworldのステータスがほしい場合、結構使えるFFPの様です。